2月9~12日ミャンマー第2期生の現地壮行会等訪問の報告

2月9~12日ミャンマー第2期生の現地壮行会等訪問の報告

2020年2月17日

はじめに

 今回の訪問は、昨年12月以降、新型コロナウイルス関連肺炎の発生が報告され、中国を中心に、世界各国からも発生が報告されている緊張した状況の中での訪問となった。

参加人数は、最終的に、第2期の介護実習生を受入れる6法人を中心に19名。昨年の第1期生の壮行会と同様、動画写真の撮影を行った。

 

1.各訪問の報告と確認できたこと

①2月10日は、オールアクセスミャンマー(以下、AAMと略す)を訪問し、実習生たちによる、歓迎のラジオ体操と踊りを見学させていただいた。

その後、AAM代表のアウンコーラットさんから、AAMの現状について説明を受けた後、第2期生との面談、セミナーの開催に分かれて行動した。



先ずは、第2期生の受入法人と実習生との面談。

日本側は、持参した説明パンフフレットやパワーポイントで実習先となる事業所の紹介や受入れ態勢、目標設定、将来設計を取り入れた教育の実施等を、創意工夫を凝らし。説明した。実習生も真剣な聞き入り、質疑のやり取りを通じ、受入法人側は、第2期生のひたむきな姿勢、芯の強さ、優しさを兼ね備えていることを、改めて、実感することが出来たそうだ。


又、併行して、初訪問者を対象に、AAMアウン代表、当事業団金澤が、ミャンマーにおける介護の技能実習生の課題、特定技能の現状に関するセミナーを開催した。

尚、今回の訪問に先立ち、2月5~8日、パルシステム東京の鵜野 絵美子さんによる、入国前介護講習(24時間)も実施した。

動画も活用しな、座学と実技を交互に組み合わせると、第2期生も集中力の維持ができ、熱心に講義を聴き入ったそうだ。


 受講した2期生から、早速、日本にいる第1期生にSNSで講義の感想と評価が入り、鵜野さんは第1期生からその内容を伝え聞き、とても励みになったそうだ。

 

②10日の午後は、第2期の介護技能実習生の現地壮行会を盛大に開催することが出来た。

 壮行会には、第2期生30名と事業団会員の23名の実習生のご両親らお家族、実習生の紹介者である看護専門学校の校長、担任教諭、送り出し機関(AAM)、監理団体(アジア開発事業協同組合)など、昨年を上回る総勢150名ほどが集った。

実習生の多くは、地方の出身者。ご家族は遠方から、この日のために、仕事、農作業を休んで、ヤンゴンの会場に駆け付けてくれました。

会場では、最初は緊張も見られましたが、時間と共に笑顔が溢れ、会場に来るまでは、不安はあったが、これで、「安心して任せられる」という、ご家族の皆さんの安堵と期待の言葉も数多く頂きました


実際、2期生のご家族たちも大変感激していたようで,AAMに対し、感謝の意を伝えてくる家族が多数おられるとの報告を受けております。

 

③翌日の11日は、午前中は、第3期生を受け入れる法人と実習生の面談。午後は、3月に第2期生の案内で、スーパマーケットの買い物、パコダ(寺院)の見学。

又、併行して、ヤンゴンにお住まいの第2期生の家庭訪問を実施しました。

今回、訪問したご家庭は、京都での実習が決まっているTHEINT HAY THAR(テイン ヘイター)さん宅。受入法人の社会福祉法人京都南山城会の松下 智子施設長にご一緒して頂き。同じく2期生のMAY THAZIN MOEさんも家庭訪問に同行しました。

ご家族は、ご両親と弟さんの4人家族。飲料、日用雑貨のお店を経営するお父さんは、当初、テインさんに日本の大学への留学を薦めたそうですが、ご本人から、高齢者に寄り添う仕事をしたいという希望を聞き、淋しくはなるが、ご本人の意思を尊重し、介護技能実習への応募に至ったと秘話をご紹介いただきました。お母さんからも、しっかりしているので、何も心配していないと、太鼓判を押してくれました。お父さんは、現在、高1の弟も、日本で勉強をさせたいそうです。


④ 又、11日の午後は、事業団理事長の金澤と宮脇さんが、NPO RECAの ミヤンマー事業リーダー大塚 進さんとヤンゴン市内タケタ地区にあるアウン代表の兄が運営する僧院を訪問。通訳を、AAM代表アウンコーラットさんにして頂きました。

今回の訪問の目的は、僧院付属診療所に高齢者、障害者対象のデイケアの運営が可能かの基本的調査、並びにその計画事業が僧院側の了解、合意が得られるかの基本的話し合いであった。


話し合いの結果、リハビリテーション治療に着手し、地区に必要な高齢者、障害書対策の現実的なニーズを把握することから開始することが決定した。

一方、受け入れる僧院側も、既存の診療施設の活用を進めるなど積極的に進めようとの意思も確認できた。

今回の訪問でかねてからの課題である僧院にデイケアを開設し、願はくは介護技能実習生の実習成果を発揮できる場所つくりの一助になれば、との希望も実現に向けた一歩を歩みだせるのではないかとの希望を抱くことが出来る訪問となった。